フランス・スケッチ旅行~便利情報~

パリで便利なツール・交通ICカード

今回のフランス旅行は私にとって約20年ぶりということで、ほぼ初めて行く国と思うことにしました。幸い現地にフランス人の友達が数人いること、フランス語が分かることもあり、下調べをしっかりして出かけました。
とりわけ大きく変わっていると予想されたのが電車の乗り方です。昔は、パリのメトロは自販機で切符を買い自動改札を通す、SNCF(国鉄、主に長距離)は窓口で切符を買い駅ホームのコンポストゥールという機械で刻印するスタイルでした。(メトロの自動改札を無理やりよじ登って無賃乗車する姿を見たことも…!)さすがに今は「Navigo(ナヴィゴ)」と呼ばれるICカードがあり、日本のSuicaやPASMOと同じようにタッチして改札を通ります。観光客向けに便利なのは「Navigo Semaine(ナヴィゴスメーヌ)」です。
Navigo Semaine:30ユーロ/週(1~5ゾーン、初回のみ5ユーロのデポジット)
月曜始まりの1週間で30ユーロ。パリの20区までの1ゾーン内の切符が1回2.1ユーロなので、1ゾーン内だけの移動だと元が取れるか微妙な感じもしますが、シャルルドゴール空港やベルサイユ宮殿、ユーロディズニーに行く場合は5ゾーンまでカバーされているので絶対に元が取れます。私はパリに到着と同時に空港に直結したSNCFの駅の窓口でNavigo semaineを買い(証明写真も日本から持参)、治安の良くない電車を避けてロワシーバスにてパリ・オペラ座まで移動しました。昔からある「ロワシーバス」は空港からオペラ座まで直通で安心な上、ナヴィゴも使えます。バスが2台分連結した長い車両なので、パリの市内に入ると「よくこんな細い道を運転できるな」と感心してしまいました。

フランスSNCFの駅

電車の乗り方はやっぱり微妙

パリにはいくつかターミナル駅がありますが、サンラザール駅からRER(パリ高速鉄道、メトロより郊外をカバー)に乗った時のことです。この駅はSNCFのノルマンディー方面への電車も発着する大きな駅なので、駅のホームは20以上。しかし、電光掲示板には行き先の駅名と次の発車時刻は書かれているのにホームが表示されていないのです。実はフランスでは直前にならないとどのホームにその電車が入るかわからないので、利用者は電光掲示板の下で表示が出るのを待っているんですね。一度なんか発車の2分前にホームが表示されて、待っていた人たちが(私も含め)ザーッと走って乗車しましたよ。このシステム、なんとかならないものかねぇ…。
ちなみにフランスでは電車を降りた後に清算ができないので要注意です。切符を正しく買いましょう(法外な罰金を取られます)。サンラザール駅からの路線では車掌さんが回ってきて切符を見せる機会もありました(毎回ではなかったです)。
あとメトロ内に物乞いや楽器演奏する人(物乞いの一種?)がいるのは20年前と変わってなかったです…。

RERのL線の新車両内。郊外に向かうとあって、自転車を載せられる

中・長期滞在にはAirBNBでアパートを借りる

今回のように1週間以上の滞在となると宿泊料も高額です。とりわけパリのホテルは1泊3万円程度と値上がりしているので、私はキッチンや洗濯機が使えるようアパートを借りることにしました。バケーションレンタルといって一般の家やマンションの1室を借りることができる「Air BNB」のサイトで希望に合った物件を探して予約。AirBNBを使うのは初めてでしたが、パスポートなどの本人確認をしてからの利用なので、少しは安心かと思います。
実際に借りた部屋はパリ中心部ではない閑静な住宅街にあり、大きくはないものの清潔で便利、大家さんも時々様子を気遣うメッセージをくれるなど、快適に過ごすことができました。

借りていたアパートのキッチン。洗濯機も隠れている

現金を持たない生活

アメリカ時代もそうでしたが、ヨーロッパでも現金を持ち歩かずクレジットカードで支払うのが一般的です。友人に聞くと普段持ち歩く現金は100ユーロ以下とのこと。15ユーロ以下は現金でという店もあるものの、ホテルではすでにネット予約時に支払い済みの宿泊費以外に2ユーロ程度の税金の支払うのにクレジットカードを求められました(おつりの小銭がフロントにないため)。私もそれにならってほぼクレジットカードで支払い、果物やパンを買う時のみ現金を出すようにしていました。マルシェ(朝市)でさえカード社会になっていました。

ショッピングモールの子供用のカート。BMWっぽい。

携帯電話はSIMカードを買うだけで使用可

空港やホテル、借りていたアパートでもWiFiの設備はありましたが、街歩きが多くなる観光旅行では携帯WiFiを借りるか悩みました。別の国に行った息子が「SIMカードが簡単」と教えてくれたので、SIMフリーな私は試してみることに。本当ならば空港で買う予定でしたが、駅に移動してナヴィゴを買うことに気を取られ、SIMを買えないまま市街地へ行ってしまいました。近くの携帯電話店に行くと、「SIMならそこの角を曲がったところにあるタバコ屋さんで買える」と――「タバコ屋さん???」
タバコを買う習慣がないので初の入店。文字通りタバコがずらりと並び(フランスはタバコ吸う人多いです)、あとはロトが買える様子の小さな小さな売店で、どこにも「SIMあります」なんて書いていないので、恐るおそる尋ねると、物慣れたように「あるよー、ハイ、これね。滞在期間は?利用はフランス国内だけ?電話すごく使わないならこれで充分」と出してくれました。しかもSIMを取り出すときに使う細いピンを持っていないというと、すぐに貸してくれ、「そこの台で変えたらピンは返してね」。観光客が多いオペラ座近くなので慣れている様子でした。
SIMの挿入は非常に簡単で、SFRという(日本でいうとドコモ的な)通信会社で3週間ネットも電話も使えることになりました(電話番号はフランスの番号になる)。後日、空港にいったらRelayというキオスク的な売店に大きく「SIMあります」って書いてありました。3週間20ユーロで、日本で娘が借りた海外用WiFiより断然安く済んだので、これはおすすめです。

街中に突然カラフルなかたつむりの置物があり、思わず撮影

5月1日はメーデーでどこもお休み

5月1日はメーデー「労働者のための日」ですから観光スポットも店もレストランもどこもお休み、日本の元旦並みに休み!ということに初めて気が付きました。それでも駅前の一部の個人店やチェーンのスーパーは開いてたので買い物できて良かったです。
そして5月8日は戦勝記念日で祝日。こちらは年によって日にちがずれ、メーデーほども休みではなかったですが、逆に政府主催の記念式典が開催されたため、シャンゼリゼ大通りは全て通行止め。メトロの駅も数駅が封鎖されて下車できなかったのがびっくりでした。
あとは最近フランスで増えているストライキのため、電車の運行が不安定な時もありました。