フランス・暮らすように旅をした～パリとパリ近郊

フランス・スケッチ旅行　印象派とパリ近郊の町

2024年10月のフランス旅行で描いた数々のスケッチや水彩画作品を11月24日から1週間、湯河原のギャラリーにて展示しています。

井上秋子 フランスの旅 水彩スケッチ画展
2024年11月24日（日）～12月1日（日）
ギャラリーマダムミヨコ　（湯河原町土肥5-11-7-101）

すでにノルマンディーの旅についてはブログに書いたので、今回はパリとパリ近郊の町についてご紹介します。

パリ近郊（イル・ド・フランス）へ電車で日帰りエクスカーション

パリ滞在中は、昨年同様メトロなどが乗り放題になる「ナビゴ・スメーヌ」を購入しました（シャルル・ド・ゴール空港も含めると1～5ゾーン全て含めて1週間で約30ユーロ。詳しくはこちら）。今回は郊外の第5ゾーン辺りまで行ってみようと思い、「パリからすぐ行けるおすすめの町」を紹介したサイトでいくつかの町をピックアップ。
例えばゴッホが描いた教会の絵で知られるオーヴェル・シュル・オワーズはパリから北へ電車で約1時間。モネの睡蓮で有名なジヴェルニーは第5ゾーンにもぎりぎり入っておらず、今回は断念しました。
やはり水辺の風景を描きたい私はセーヌ川が流れるパリ南東部セーヌ・エ・マルヌ県に的を絞り、あとは電車とバスで行けるかどうかを調査、最終的にリヨン駅からRERのR線で1時間ほどの町、モレ・シュル・ロワンに行くことにしました。

中世の面影残るモレ・シュル・ロワン（Moret-sur-Loing）

朝10時前くらいに到着できるようパリのアパートを出発し、リヨン駅で迷ったものの1本送らせて無事にR線に乗車、10時ごろにモレ・シュル・ロワンの最寄り駅に降り立ちました。ハイキング姿のグループがいたので何となく安心（独りぼっちだと不安になる…）して、徒歩10分くらいの観光案内所へ。スケッチしに来たことを告げて地図をもらい、印象派のシスレーが晩年を過ごした町だと聞いて、とても嬉しくなりました。しかも観光案内所の目の前に中世から町を守る門がどーんと立っていて大興奮！　早速30分ほどスケッチしました。
町中を散策するとあちこちにシスレーが描いた絵とともに教会や橋などの看板が立っていて、スケッチには事欠きませんでした。

川辺の船着き場が印象的なサン・マメス（Saint Mammes）

モレ・シュル・ロワンの案内所で隣町のサン・マメスは歩いて行ける（往復7㎞）と聞いたので、ロワン川沿いの道を歩いていきました。10月は観光シーズンが終わっていて、船は係留され動いていませんでしたが、ゆったりと流れる川と緑のなかの散策路はとても気持ちが良く、駅で一緒になったハイキングのグループと再びすれ違いました。セーヌ川とロワン川が合流するサン・マメスの船着き場を（スケッチはせず）何枚か写真を撮って、帰りはバスで駅まで戻りました。

12世紀にはフランス第3の都市だったプロヴァン（Provins）

中世の城塞が残る小さな町プロヴァンはガイドブックにも載っていて、電車でも東駅からRERのP線で行けることを確認済みでしたが、フランス人の友人が車で連れて行ってくれるというので、パリからドライブすることになりました。フランス東部へ向かう高速道路に乗り、途中からは田園地帯の一般道を時に時速160㎞も出して1時間ほどで到着。電車の駅から旧市街は遠いのですが、車だと旧市街のそばに駐車場があり便利でした。
城壁に囲まれたこの町は、12世紀にはシャンパーニュ大市で大いに栄えていたそうです。しかし長い歴史の中で交通の要衝ではなくなり、町は拡大も成長もすることなく、そのままの姿が今に残ったのでした。800年も前に建てられた歴史的建造物に圧倒されながら友人たちとぶらぶら散策し、2枚だけスケッチをしました。

画家が集うモンマルトル（Monmartre）

パリのモンマルトルには昨年行きましたが、友人たちと数人で観光目的だったこともあり、今回は朝早くから一人でスケッチに行こうと決めていました。数年前からネットフリックスで話題のドラマ「エミリー・イン・パリ」や映画「アメリ」のロケ地がいくつかあり、私も少し流行りに乗ってみました（笑）。スケッチしながら少しずつ坂を上り、サクレクール寺院やテアトル広場に着くころには観光客で溢れかえっていて、スケッチをする場所を見つけることはできません。仕方なく（？）カフェのテラスでエスプレッソを頼み、そこからスケッチすることに。フランスではカフェ1杯でも何時間でも粘ることができるので、堂々とテアトル広場をスケッチしました。時々似顔絵を描いて売る画家さんに声をかけられたり、隣に座った男性たちが連れていた犬の写真を撮らせてもらったり、なかなか楽しい時間を過ごせました。

グーグルマップで検索してパリでもバスに乗る

今回ノルマンディー地方で結構バス移動だったこともあり、パリでもバスに乗ってみました。路線が複雑でよく分からないから避けていましたが、グーグルマップで「〇〇へ行く方法」などを検索すると最寄りの駅やバス停、発車時間まで出てくるので、比較的簡単に乗ることができました。パリのバスはちゃんと次のバス停の名前が車内に表示されるので、降りたい時は降車ボタンを押すだけです。モンマルトルのムーラン・ルージュ辺りからエッフェル塔へ向かったときは凱旋門を通り、約30分間バスの中からプチ観光も楽しめました。