見てみたい景色に向かって進もう

見てみたい景色がある。目的地は一つではないけれど、一つずつ先に進む。
ギアチェンジも必要だ。自分に合った、楽な速さで進もう。
上り坂が険しい。どこまで続くのだろうという上り坂。先が見えない。
小さな枝1本でも、邪魔な時がある。滑って転ばないように、足元を見ながら進む。
ギアを下げてゆっくり上る。それでもついに足が出なくなった――
立ち止まる。ゆっくりと大きく息をする。
ゆっくりと深呼吸を繰り返す。周りを見渡す。追い抜かれても構わない。
――行こう。もう一度、行こう。
立ち止まったところから、助走もなく、さらに上り坂に向かって、のんびりと進み始めた。
――進めた。
峠まであと少し。峠を越せば、目の前にあの景色が広がっているはず――

大きく息をして、再スタート

ポエムのような文にしてみました。――何か感じるものがありましたか?
「自転車画家」なのにしばらくお休みしていたロードバイク。再び乗り始めました。(前回の記事:https://atelierorange.jp/2023/10/12/roadbike-sketchbiker/)
上の文章は、湯河原から熱海の市街地へ向かっている時の私です。国道135号線を伊豆山に向かって、低速ギアで上っていると、「まるで人生だな。人生、楽ありゃ苦もあるさ♪」と思い、こんな文章が浮かんできました(笑)。
湯河原の海辺から熱海のサンビーチまでは約7キロ。国道の高低差は大きく、バス停「大名ヶ丘」のあたり(海抜110mくらい)まで長い上り坂が続きます。
最後は立ちこぎをしようと思ったのですが、不慣れなため止まってしまいました。でも、立ち止まって少し休めば、意外と上れるもので、ロードバイクの軽さが身に沁みました。前回は自転車を押して歩いたので、少し成長しました。次は止まらずに上りきれるといいな!
峠を越すと、後はスイスイ。熱海まで約30分でした。(注:自宅からではないです)
もちろん帰りも自転車なのですが、熱海から湯河原のほうが上り坂の傾斜は緩く、だらだらと長いですが止まらずに上れます。ただ、下りが急なので結構スピードが出ます。山際を走るせいで自転車マークがあるところにも落ち葉や小石が多いので、滑らないよう気をつけなくてはと感じました。
帰ってからアプリの記録を見たら最高時速40km出ていました。あら、ビックリ!

自転車画家、スケッチ道具を積んで走る

湯河原-熱海の往復は約15キロ。高低差があるので、運動量は多く、背中にリュックを背負いたくないため、荷物は自転車に縛り付けます。
最近現場スケッチで色を塗ることはないので、画材はスケッチブックと鉛筆とペンだけにしました。あとは帽子、ハンカチ、ティッシュ、飲み物、お財布代わりのカード入れくらいでしょうか。スマホがあればPayPayで買い物もできるので、最近お財布を持ち歩かないことが増えました。
自転車ならどこでも立ち止まってスケッチできるのがポイントです。車だと見逃しがちな景色に気がついたり、入りにくい路地にも行けるので、季節が良い時期はできるだけ自転車を走らせようと思います。湯河原も熱海も坂道がキツイのが問題ですが…。
この日は自転車のトレーニングが主目的で、熱海に着くまでスケッチはしませんでした。(逆にスケッチ目的で出かけると運動したという充足感は得られません…) 心地よい疲れ…特に太ももが筋肉痛になりそうです。

熱海マリーナにて