額を使わずに絵を展示する方法
個展が終了したらすること
7月いっぱい湯河原のカフェ・オアーゾさんにて開催していた個展も無事に終了しました。会期中たくさんの方に足を運んでいただき、誠にありがとうございました。これからも精進してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
個展が終了すると、お買い上げいただいた作品の納品やお礼状送付といった作業がまだまだ続きます。今回は前半の「山の光 海の音」展からは数点がお嫁入りを果たし、後半の「パリの街角から」展ではコラボした娘の作品も含め、お手頃価格の作品はありがたいことに完売状態でした。作品をお渡しできる状態に整え、納品のスケジュールを組むのはなんて幸せな時間なんでしょう!

額を使わずに展示する方法
「パリの街角から」展では、初めてスケッチ画を展示することになり、どのように展示するか頭を悩ませました。2人のコラボ展なので、一緒に展示する娘の小さめ作品との兼ね合いもあり、できるだけたくさんの作品を展示できるよう考えました。
額を使うとひとまわり大きくなるしフックが必要ですが、軽いマットだけにして壁に直接「ひっつきむしくん」(ねり消しみたいな粘着剤)で貼ることにしました。
コクヨの「ひっつきむしくん」についてはコチラ
マットはあとで額に入れられるよう外枠の大きさを揃え、内窓はスケッチ画ごとに決めて発注。そうすれば、A4のスケッチブックに描いているとはいえ大きさがまちまちのスケッチに統一感を与えることができました。
さらにマットにスケッチ画を裏側からテープ止めしただけでは心もとないため、厚紙をマットの大きさに切って補強しました。こうしてできた展示作品は軽いので四隅にひっつきむしくんをつけただけで壁に貼ることができ、カフェの薄緑色の壁が白いマットを引き立ててくれました。
展示はマットだけでしたが額付きでのお渡しということもあり、購入したお客様が「え、額もついてこのお値段?!」と驚かれることも多かったです(笑)。額も写真用のお手軽価格のものを使いましたので、誰でも気軽に飾ることのできる作品となりました。

おしゃれなスケッチ画というジャンル
今回はどこを切り取っても絵になるパリの街を題材としたスケッチ画でしたが、描くときにも「お部屋に飾りたくなるオシャレな絵」をテーマにしていました。
具体的には、「色調が明るい」「余白を充分に取る」「風景の魅力的な切り取り方」ということでしょうか。
ペンを使っているので、魅力的な線を描くことにも注意を払いました。着彩は比較的淡く、線を生かした絵になっているおかげで「印刷に向く」ということも、会期終了後にお礼状を印刷した際に実感したことです。
今回初めてスケッチ画を展示し好評を得たことで、ペンを使ったスケッチ画という新たなジャンル(昔からやっていた画法ではあるのですが、ここでは小さく切り取ったスケッチ)にも自信が付きました。今後もパリだけでなく、日本の趣ある建物なども題材に「おしゃれなスケッチ画」を目指していきたいと思います。(もちろんこれまで通りの水彩風景画も描き続けます。ペンは不要と感じる風景もあるのでね。)
