2拠点生活のメリットとデメリット―熱海と横浜に暮らす

首都圏からのアクセスが良い静岡県熱海市

熱海と言えば首都圏からすぐ行ける温泉街として人気。今や春休みや夏休みに限らず、若者から家族連れまでびっくりするくらい賑わっています。車であれば東名と小田原厚木道路、そして国道135号線を使って約90分、新幹線であれば約45分という手軽さ。
そんな熱海に移住したのは2007年。その後6年間のアメリカ生活を経て、帰国後4年ほど小学校生活を熱海で過ごしたのち、子供たちの進学に合わせて6年間、横浜と熱海という比較的近距離の2拠点生活を体験したのでした。

横浜みなとみらい

2拠点生活のメリット

横浜は徒歩圏にショッピングモールがあり買い物に困らなかったほか、区役所や図書館という公共機関も歩いて行けたのは本当に便利でした。最寄り駅までも徒歩。いくつかのJR線と横浜市営地下鉄が利用でき、交通の便も良かったので、通勤や通学だけでなくコンサートやアート鑑賞、スポーツ観戦など余暇で東京へ出ることも増えました。
かたや主に週末を過ごした熱海では、海や山が近く、家に温泉も通っていて、のんびりと過ごすにはもってこいでした。絵を描いている私としては描きたくなる風景がたくさん。横浜の家は狭くて日当たりもいまいちでしたが、山が望める熱海の家は制作に向いています。家族も釣りや海遊び、庭での野菜作りやBBQにお友達を呼ぶことも。年間を通じて開催される花火大会や季節ごとの行事は、横浜や東京のイベントと被ってしまうと参加できないのが残念で仕方ありませんでした。

東洋のリビエラと称される熱海の街

2拠点生活のデメリット

楽しいこともたくさんある2拠点生活ですが、家がふたつあると管理は大変。掃除は2倍、公共料金の支払いもダブルだし、町内会の仕事が両方回ってきたことも…。混乱しがちなのは、自分の服をどこに置いたか忘れてしまうことです。あっちにあると思ったのになかったり…、スキーウェアやゴルフパックなどは保管していた一方の家に取りにいかなければなりませんでした。
また熱海や湯河原は観光地ということもあり、週末は道路状況を見ながらの移動を強いられます。東名や1号線が渋滞する時間を避け、早朝や夜になってから移動することもしばしば。電車と車では、(私の場合は)ほぼ同料金でしたが、荷物が多い時は車、移動時間に休みたい時は電車でと使い分けていました。

真鶴港

期間限定2拠点生活の終焉

私たち家族にとっては6年間の期間限定の2拠点生活でしたので、この春、子供たちが巣立ったのを機に熱海に軸足を戻しました。
創作活動が主体の私には、やはり自然が豊かな熱海がしっくりきています。
今後は子供たちの家にも遊びに行って「他拠点」としようかな…!?

湯河原の高台から