教室の様子「夏の海を描こう」

ハワイのような海をイメージ

暑い日が続いたので少しでも涼を感じる絵を描こうと、教室では「ヤシの木」と「ヨット」をあしらった海の絵を描くことにしました。空も海も色は自由、ヤシの木とヨットはシルエットのような感じで入れますが、配置なども描く人にお任せというかたちにしました。

ウェット・オン・ウェット(Wet on Wet)でにじみを楽しむ

空と海の下塗りでは、画用紙を充分に水で湿らせ、たっぷりの水で溶いた好きな色を入れていきます。水の力で自然に色と色とが交じり合っていくのが水彩のおもしろさ。時には画用紙を傾けて、色が流れるような空を作っていきます。
下塗りが乾いたら水平線の位置を決め、海の色を重ねます。白波が立つような動きのある海から、凪いで静かな海まで、さまざまな海ができあがりました。

ヤシの木とヨットを自由に配置

空と海ができたらヤシの木とヨットをシルエットで入れます。海と空の模様によっても配置が変わってくるので、より魅力的な構図を考えながら、まずは鉛筆で軽く下書き。ヤシの木の葉っぱなどは細い筆で勢いよく描いていきます。たくさんの細い葉っぱがあるヤシの木のタッチは性格が出るので、途中で一度歩き回って他の人の描き方を見て回ってもらいました。細かく可愛らしいもの、葉っぱが眺めで風でなびいているようなもの…さまざまな表現があることを認識して、自分のものに生かしてもらえればと思います。

できあがりは十人十色

同じモチーフを扱っていても毎回個性的な作品ができるのですが、今回のモチーフは自由度が高かったため、非常に見ごたえのあるできあがりとなりました。淡い色使いのもの、はっきりとしたコントラストが強いものなど…ヤシの木とヨットの数も違えば、空の色合いも違います。どれも絵葉書になりそうな作品で、講師としても満足な結果となりました。