水彩画とペン彩画
水彩画とペンと水彩を使って描くペン彩画、何が違うのでしょう。
好みが分かれるのですが、表現方法が違うので、私はモチーフによって使い分けています。
もともと自分のペンの線が好きで、アメリカで水彩画を始めたばかりの頃もいつかは「内田新哉さんみたいなイラストを描きたい」と思い、アメリカでもペンと水彩の講座に参加したこともあります。日本に帰国して出会ったのが日本スケッチ画会の推奨するペンと水彩で描く風景画でした。日本スケッチ画会では4号を基本とし、ペンの線や紙の白さを生かして、どこででも気軽にスケッチを楽しむことを謳っています。
私の場合は、スケッチ画はもっと小さくて、A4のスケッチブックを使用、余白を大きく取る描き方なので、色を塗る部分はかなり小さくなります。現場でのスケッチをラフ画やエスキース(下絵)とせず、作品として完成させたいと思って構図や線にこだわって描いています。


一方、水彩だけで描く作品は、大抵自宅アトリエでゆっくり制作しています。紙いっぱいに描き、時には大きな作品も手掛けます。手軽なスケッチブックの紙の薄さでは表現しきれない、水彩画用紙ならではの表現方法がたくさん――ペンの線という「輪郭」がないため、時に色だけで神社仏閣など複雑な建物を描くのは時間もかかりますが、水彩画の奥深さが出て面白いと思います。
ペンを使ったスケッチも、光や水辺を描くのに調度いい水彩画も、どちらも好きです。一概には言えないのですが、使い分けは以下の通りです。


ペン彩画と水彩画の特徴・モチーフや描き方の違い
私が描く風景スケッチ――ペン彩画の特徴
・ペンの線が明瞭なのではっきりして見える
・ペンの線があるため着色は楽
・私が使用しているスケッチブックは紙が薄いので、重ね塗りはすぐ限界がくる
・紙が薄いため、マスキングやリフトはできない
・よく描くモチーフは街並み。建物を描くのに向いていると思う。水辺の風景は向かない。


私が描く水彩画の特徴
・輪郭を筆で描くことはしないので、色と面で表現
・重ね塗りやリフト、マスキングなど多くのテクニックが使える
・発色がきれい
・大きな紙を使うことができるのでモチーフの幅も広がる
・映り込みや光や水の表現に向く
ご自身で描いてみたいという方は、私が主宰している教室のページを覗いてみてください。