ヨーロッパ3か国スケッチ旅行2025―初めてのイギリス編
イギリス初上陸! イギリス英語が聞き取れない…
スケッチ旅3国目。ジュネーブから飛行機でロンドンへ飛び、日本からも馴染みのあるヒースロー空港に降り立ちました。そしてロンドン市内へ入らずに、そのままバスに乗ってオックスフォードへ。イギリス初上陸なのに初めにロンドンへ行かなかったのは、旅の終盤で留学する娘とロンドンで落ち合うことになっていたからです。一人の時間はスケッチのためコッツウォルズ地方にあてたかったので、レンタカーをするためにまずはオックスフォードへ向かいました。
アメリカで6年暮らしたとはいえ英語は基礎程度しか喋れない私、フランス語圏に2週間もいたせいで切り替えも難しく、英語で質問しても相手の返答が3割くらいしか聞き取れないという現実に直面し、なかなか厳しいイギリス旅行となったのでした…。
長文なので写真と最後のスケッチ画だけでもお楽しみください♪
大学の街オックスフォード(Oxford)
オックスフォードは古くから大学の街として知られ、今も多くの学生が暮らしています。観光客も多く、非常に活気ある街という印象でした。初日のホテルがイマイチすぎて(高いわりに狭い階段で3階まで上がるとか)かなり凹みました。2日目は奮発して大手のホテルに移ったので、気を取り直して観光とスケッチを楽しみました。
唯一行った観光スポットはクライストチャーチです。タブレットとヘッドフォンで日本語の説明を聞きながら回る入場券が20ポンド以上もして高かったのですが、ハリーポッターのモデルとなった学生食堂も見られて大満足な内容でした。
観光はそのくらいにして、バスの中から見て惹かれていた場末のカフェに舞い戻りスケッチすること2枚。オックスフォードは重厚感のある教会などの建物が多いのですが、観光客も多いのであまりスケッチ向きの街ではありませんでした。


石造りの家が可愛いコッツウォルズ(Cotswolds)
日本の風景画家の皆さんがこぞって行かれることでその名を知ったコッツウォルズ地方。オックスフォードで車を借り(レンタカーについては別途記事にします)、まずはバーフォード(Burford)へ。可愛らしい2階建てくらいの石造りの家々が並び、坂道になったメインの通りは洒落たお店が軒を連ねています。スケッチをした後、サンドイッチを食べて、次の目的地へ出発しました。
次は最も魅力を感じていたバイブリー(Bibury)。小さな村なのに観光客が非常に多く、町はずれの駐車場は1回8ポンド。高い! ゆっくり見て回ってスケッチもしたけれど、住民は嫌だろうなぁーというのが正直な感想でした。
その日は初めてのレンタカーに緊張していたので、疲れてきたこともあり、バイブリーの後は少しだけ回り道をしてから宿へ。車でしか行けないこのホテルはスパもある素敵な場所でした。チェックインして少し休んだ後、夕方に隣町のサイレンセスター(Cirencester)へ。こちらは少し大きな町で、古い教会を中心に見ごたえのある街並みが素敵でした。


2日目。朝早くからボートン・オン・ザ・ウォーター(Bourton on the Water)へ。町の中を小川が流れているからこの名前がついたのでしょう。朝の光の中で輝く小川が素敵でしたが、雨が降ってきて寒く、数枚スケッチした後トイレに寄ってから出発、と思ったら、まさかの有料トイレ。40ペンスでしたが、あいにく硬貨がなく、どうしようかと思ったら、クレジットカードで払えました(‼)
続いてストウ・オン・ザ・ワルド(Stow on the Wold)、どこを描くか迷いましたが、薔薇の花咲くお店を描いていると、雨がひどくなり少しカフェで休憩しました。古い建物の中はリノベーションされていましたが、古い木の柱などはそのまま生かされていました。
コッツウォルズは石造りの家々が特徴的なのですが、グレーの石と木々の緑ばかりの絵になりがちなので、できるだけ花を風景に入れるよう心掛けました。白い薔薇もピンクや黄色に変えるなど、絵として魅力的な構成になるよう工夫したつもりです。
いい加減、石造りの家に飽きてきたので、蒸気機関車を見にウィンチカム(Winchcombe)へ。駅の窓口で汽車の写真を撮りたいと言うと(乗らないのに)快くホームに入れてくれ、ちょうど上りのホームには出発間際の汽車、下りはあと5分で到着するというグッドタイミング。観光列車から降りてきたお客さんたちも駅のホームにある博物館に寄ったり、赤い公衆電話で記念撮影をしたり楽しそうでした。駅にレストランがありホームのテーブルで軽食が食べられるのが面白くて1枚スケッチをしました。
本当は田園地帯を走る汽車を描きたかったのですが、意外と道路からは見えませんでした。汽車の通る陸橋が見える場所を聞いて行ってみましたが、こちらもあいにくタイミングが合わず。
仕方なく近くのスタントン(Stanton)という村に寄り、茅葺屋根の家をスケッチしてみました。その後、モートン・イン・マーシュ(Morton in Marsh)に寄りながら、宿のあるチッピング・ノートン(Chipping Norton)へ。こちらの宿はゴルフ場やテニスコートもあり、家族で来たい場所でした。


翌朝、オックスフォードまでの道のりは40分程度と近かったです。今回のコッツウォルズ周遊は2日間でコッツウォルズと呼ばれるエリアの北半分だけを廻ったかたちになりました。町と町は車で30分程度なので、1つの街を拠点に3日間くらいあれば結構回れるのではないかと思いました。でも私の場合はスケッチを何枚描くかで滞在時間が異なるので予定が立てにくいですね。
大都会ロンドン(London)
オックスフォードからロンドンは2階建ての路線バスで1時間半ほど。AirBNBで借りていたアパートは市街地から西へ9㎞ほど離れた住宅地にありました。エレベーターのない3階まで狭い階段でえっちらおっちらスーツケースを持って上がり、日本から渡英した娘を迎えに空港まで行きました。
ロンドンでは娘の生活必需品などを揃えるのに手一杯で、観光で市街地に行ったのは2回だけ。大英博物館とナショナルギャラリー、テート美術館に行ってきました。
地下鉄を降りてウエストミンスター寺院に向かっていると、何かのイベントなのか中世の衣装を着た男性たちが何人もいたのが「異空間!」という感じで、これは絶対作品にしたいと思いました。(この後、「いにしえの」という作品になりました)
また朝早くて人が少なかったので、安全を確かめて自撮りしたのですが、あとで娘に「こんなことしたらスマホ盗られるよ!」と怒られました…。
「ロンドンはいつも雨」というイメージ通り、毎日のように時雨にあいました。1時間ほどで止むのですが、8月末にして最高気温22℃程度と結構寒く、暑かったリヨンとは大違いでした。


おまけ 次に行きたいイギリス
娘はロンドンに4年間滞在予定なので、今後もイギリスには行きたいと思い、観光も控えめ、ロンドンのタワーブリッジにも行きませんでした。
今度行くなら、またレンタカーをして湖水地方やエジンバラにも行ってみたいものです。

