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吉田博木版画展 ―MOA美術館

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この頃インスタグラムを見ていて、(私はほとんど水彩画しか見ないのですが、世界中の水彩画家さんをプロ・アマ問わず見られるのが面白い)WoodPrint(木版画)が気になっていました。木版画というと真っ先に「浮世絵」が心に浮かぶのですが、最近気になったのは江戸時代の浮世絵ではなく1900年以降の、とりわけ木版で表現された風景画の数々には吸い寄せられるように見入ってしまいます。
早速「@modern_woodblock_prints」さんをフォローし始め、川瀬巴水や吉田博というお名前を知ることになりました。大正期の木版画は、浮世絵のような独特なデフォルメがなく、写実的な表現や自然なグラデーションで、ぱっと見には水彩画のような美しさ。インスタグラムって便利ですね!
私がインスタグラムを見るのは大抵スマホなので、小さな画面でしか絵を鑑賞できませんが、折しも熱海のMOA美術館で「吉田博木版画展」を開催中というではありませんか! なんてタイムリーなんでしょう。早速行ってきました。

MOA美術館入り口

いくら明治維新後、西洋諸国への移動が盛んになったとは言え、今日のように飛行機でビュンと一飛びという時代ではない昔に、吉田博さんはアメリカやヨーロッパ、エジプト、インドなど世界中を回っていることにまず驚きました。西洋の写実的な表現と日本の伝統的な木版画を統合した作品は広く世界の人々に受け入れられ、さらに世界各地への取材も可能となったという素晴らしい経歴です。戦争が始まって従軍画家もなさったそうですが、生涯を通して好きだった山々への思いは作品から伝わってきました。

木版画の制作過程に興味があったのですが、残念ながら今回の展示では見られませんでした。でも、同じ版木を使って色合いを変え、ひとつの場所を朝・昼・夕など数パターン制作するシリーズものは大変興味深く鑑賞しました。水彩画は紙1枚1回きりですが、版画なら何枚も同じ絵を刷るのかな? 1枚の作品を刷るのに何枚もの版木が必要で重ね重ねて微妙な色合いを出していく、その過程はまさに一発勝負なのでしょうか。
ダイアナ妃も買い求めたという吉田博さんの風景木版画、おすすめです! MOA美術館での特別展は2020年7月6日まで。

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